過酸化水素の特徴と利用法

過酸化水素の漂白剤利用

過酸化水素を漂白剤として利用するシーンはかなり多くなっています。もともと漂白剤とは、衣類のシミや食器などを漂白する目的で使用する薬剤のことであり、化学物質の酸化や、還元反応を応用して色素を分解させるものです。

 

こうした漂白過程には殺菌作用も認められるので、食器、調理器具、布巾などの台所用品用としても利用されています。

 

過酸化水素は食品添加物としての利用も一部あります。これは食品の中に含まれている天然色素や褐変物質を分解、変化させて脱色させるのが目的となっており、こうした対象食品としては、カンピョウ、コンニャク粉、水飴などがあり、それぞれ使用基準が設けられていますが、食品添加物は使用基準で、最終食品の完成前に分解又は除去することが定められているので、現在では使用できる食品が少なくなっているのが実情です。

 

うどん、かまぼこ等は漂白目的の食品添加物として認可されています。家庭用漂白剤としては多く活用されています。家庭用漂白剤には塩素系と酸素系が存在しますが、塩素系の漂白剤とトイレ用洗剤などの酸性薬剤を混ぜると、塩素系漂白剤の次亜塩素酸が遊離分解して猛毒の塩素ガスが発生するため、メインは過酸化水素となっています。

 

液体の衣料用漂白剤は希薄過酸化水素の溶液となっており、過酸化水素と炭酸ナトリウムの錯体とした過炭酸ナトリウムは粉末の酸素系漂白剤として利用されています。又、髪の脱色に使用されることもあります。